スマイル歯科ブログ

南魚沼グルメライド

img0035南魚沼グルメライド。今年で4回を数えるサイクルイベントですが、
やっと参加することができました。

メイン会場は旧大和町の八色の森公園。
朝6時の会場は、魚野川から立ち上る朝靄に包まれていました。
グルメライドを名乗るだけあって、朝食は南魚沼の郷土料理、きりざい丼。
「こんな料理、知らないんだけど…」と思っていたら、
漬菜を刻んで納豆と混ぜてご飯に乗っけて食べた記憶を思い出しました。

午前7時半から順次スタートです。先行する参加者がちょうど良いペースだったので、
断りもなくしっかり後ろをキープ。
すぐ後ろに付くと空気抵抗が減ってかなり楽に走れるんです。
スタートから1時間も経たない16km過ぎでもう第一エイドステーション。
朝食がまだ消化しきれないうちに魚沼産の米粉を使ったカレーうどんが出てきました。
他のイベントならば完全にメインディッシュとなる内容です。

スタートから引っ張ってもらった見ず知らずのゼッケン141番の方を見失わないように
そそくさとカレーうどんを流し込み、再スタート。
本来であれば、風よけ役を適当に交代すべきなんでしょうが、
コバンザメ作戦に徹しました。ごめんなさい。
平地の巡航では目立たない実力の差は、上りになるととたんに明らかになります。
本日一番の急坂、三国川ダムの上りでは、141番さんに置いて行かれました。
ダムサイトを下り第二エイドステーションでは、新米おにぎりとけんちん汁。
美味しかったぁ~!

ここで例の141番さんにはお礼も言わずに勝手にお別れ、一人旅が始まりました。
五十沢からトンネルを抜けると、私のルーツ、大月です。
ご先祖様が眠る墓地を横目に、雲洞庵をかすめて、魚野川を渡ったら、
本日のハイライト、第三エイドステーションです。
旧塩沢町の市街地を大胆にリニューアル。道幅を広げ、両側の建物の外観を統一し、
「牧之通り」と命名され、とても素敵な街並みになりました。
http://www.city.minamiuonuma.niigata.jp/shisei/keikaku/tosikiban/keikan/1454742371871.html

越後もち豚の焼肉ランチプレートが本日のメインディッシュでした。
付け合わせの野菜も盛り付けてあり、手間がかかりそうな内容です。
去年はここで1時間半待ちの大渋滞があったそうですが、私は無事に通過。

エイドステーションを出て間もなく、沿道の方から「8番目ですよ~」との声が。
順位やタイムを争うレースイベントではないのですが、
「8番目」なんて聞くと自然にペダルに力が入ります。アドレナリン出まくりです。
非常に走りやすいコースで、快適に距離を重ねられただけでなく、
何と言っても「ふるさと」を巡るのですから、「この河原で友達と良く話ししたな」とか、
「ここの田んぼに車ごと落ちたっけ」とか次々と思い出が蘇ってきます。

本当に楽しく96kmを走り切りました。昼前にゴールした会場は人影もまばらで、
順位とか全く関係ないんですが、おそらく10番以内かと。

会場を離れる前には、隣のJAでやっていた「炊き立て新米おにぎり」と
もち豚とん汁の無料配布に紛れ込み、あまりの美味しさにおかわりしまくりました。
完全にカロリーオーバーなイベントでした。

64ふたたび

沼田市図書館主催の「著者を囲む会」に参加してきました。
今回の著者は、「64」の横山秀夫先生です。

朝刊折り込みの地域情報紙で、この催しを知ったのが火曜の朝。
もちろん「著者を囲む会」の存在すら知りませんでした。
参加申し込みは図書館のカウンターのみ。先着100名。
「休診日の木曜に行こうかな」と最初は思いましたが、
「いやいやいや、人気作家が来るのだから」と、その日の昼休みに
申込みに行きました。整理番号は78番。あぶねー。

40年前ほどから開催されている「著者を囲む会」だそうですが、
参加希望者が100人を超え、キャンセル待ちまで出たのは初めてとのこと。

横山先生は大変気さくな方で、司会者から「横山先生」と紹介されると
「いやいや『先生』はやめて下さい。横山で結構です。」
「先生」と呼ばれるのがとても苦手なんだそうです。
まあさすがに横山と呼び捨てにする訳にもいきませんから、ここでは
横山さん、と呼ぶことにしましょう。

前半は「64」を中心にした講演会、後半は質疑応答の囲む会でした。

横山さんは、上毛新聞社で12年記者として勤務していました。
事実を積み重ねて記事を書くことを叩きこまれ、もちろんそれを
忠実に実行していたので、作家に転身し、いわゆる虚構の話を書くのは、
今でも身体のどこかで強い違和感を感じているそうです。

記者の時には、日航123便の事故を取材し御巣鷹山で記事を書いたそうです。
散乱した機体や遺体を回収している自衛隊員の中で、
ペンと手帳を持ちながら「いったい自分は何をしているんだろう?」と
自問自答を繰り返した現場だったとのこと。

作家デビュー後に「御巣鷹山の経験を活字にしてみないか?」との
オファーがあり、実際に取り組んでみたものの、「とても描けない」と断念。

あの事故から17年後に描き上げたのが「クライマーズハイ」
作中で現場に到着した記者が「現場雑感」として記事を送ります。
しかし上層部の思惑により、新聞には掲載されませんでした。

横山さんは「あの『現場雑感』こそが17年後にやっと書けた
『横山記者』の記事です。」と話していました。

横山さんの作品は数多く映像化されていますが、映像化される作品は
あくまでも映像スタッフのもの、と言うスタンスで、
キャストや脚本に注文を付けたことはないそうです。
中でもNHK版・佐藤浩市主演の「クライマーズハイ」は文句の無い傑作で、
何度観ても素晴らしいと、褒めちぎっていました。

NHK版「クライマーズハイ」観ていなかったんですよ。
早速ネットで探してポチリました。10年前の放送なのに値段が落ちていない!
まだまだ人気があるんですね。納得です。

「64やそのほかの作品も含め、登場人物にモデルはいるのか?」と言う
質問に対しては、「特定のモデルを想定したことはありません。
強いて言えば登場人物は私の分身です。私自身の中にある様々な面を投影して
人物描写をしています。殺人を犯す人物を描く時は、頭の中で殺人者に
なっています。決して高い所から操っているのではなく、同じレベルまで
降りて、その人物と同化して描いています。」とのこと。

最後はサイン会。ここでも横山さんは、ひとりひとりと会話を交わしながら、
丁寧にサインをし、写真撮影にまで応じるサービスぶり。
このようなサイン会に参加するのは初めてだったので
「文庫本よりハードカバーの方が良いのだろうか…」
「ペンはこちらで用意すべき?」などと悩んでいましたが、
せっかくの機会なので、ハードカバーの「64」を購入しました。
サインを頂いた後は、中身は読まずに記念として本棚にしまってあります。

いずれも脚本・大森寿美男、音楽・大友良英、演出・井上剛トリオの
NHK版「クライマーズハイ」と「64」ですが、
私の中では「64」に軍配が上がります。
来年には、佐藤浩市主演の映画版「64」が前後篇で公開されます。
正直NHK版を越えられないのでは…と思っていますが、楽しみにして待ちましょう。

151229m3

赤城山ヒルクライム

大会そのものよりも「ドローン落下」の方が注目された第5回赤城山ヒルクライム。
3年連続の参加です。落ちたのは我々のグループがスタートした直後だったので
飛んでいるドローンは見ましたが、その瞬間や煙などは全くわかりませんでした。
落下したのはスタートを待機している参加者や、道の両脇で応援している観客やら、
一番人が多かった場所なので、コントロールを失ったドローンが自損事故で済んだの
は奇跡のような話だと思いました。

この秋の大会に参加するなら、夏場にトレーニングを積んで本番に臨むのが
正しい態度なのでしょうが、シルバーウィークに試走に出掛けたのが1回だけ。
当たり前ですが真剣に走ったら、なんとベストタイムが出たんですね。
一番の要因は、やはり7月にニューマシンを手に入れたことでしょう。
今までのアルミフレームは、車体重量約9.1kg。(ママチャリは16kgくらい?)
待望のニューマシンはカーボン製で重量6.95kg。相当軽くなりました。

自転車の世界は「100g1万円」と言われていまして、
パーツを100g軽くするのに、福沢諭吉さん1枚が必要なのです。
ただその軽量化も本人の腹周りの重量化で台無しなのですが。
この重量化にラーメン代をいくら使ったのかは不明です。

大会当日は早朝に土砂降りの雨が降ったのですが、スタート時は
ドローンの電気系統を故障させたらしい、でも参加者はほとんど気にならない、
ごく弱い霧のような降りでした。
ギラギラの太陽よりはマシでしょうが湿度100%、良いコンディションではありません。
コース横にはゴールまでの距離を示す看板が1kmごとに立っていますが、
残りキロ数が減るほどキツくなってきます。誰かに付いて行く程の余裕はなく、
つりそうな脚を抑えつつ自分との戦いが続きます。

このカーブを抜ければゴールが見える!数100m先のゴールへラストスパート!
と言うほど脚は回せず、標高1436mのゴールにヘロヘロでたどり着きました。
手元の時計では、おお!試走の時よりも早い!
正式なリザルトでもベストタイムを更新です。まあ去年までが遅すぎたんですけどね。

こんなおっさんでもヘロヘロまで頑張って手応えのある結果が出て実に幸せだなと、
その夜は仲間(平均年齢50代後半)と酒を酌み交わしたのでした。

8月に行われた望郷ライン・センチュリーライド
降りしきる雨に負け、80kmでリタイヤ
15centuryride2

バス停

クリニックの向かいにバス停が新設されました。
当院が繁盛して乗降客が格段に増えた!そんな訳はなく、
すぐ近くのショッピングセンター利用者向けで、
以前は片品・沼田駅両方面共に400m以上離れていたのが、
新設により100m程度まで近くなり便利になりました。

都道府県データランキング「自家用車普及台数」http://uub.jp/pdr/t/cr.html
を見てみますと、「人口1人当たりの乗用車台数」で群馬が1位です。
ベスト3が北関東3県ですね。似たような環境なんでしょう。
自家用車が多い反面、公共交通機関は貧弱になってしまいます。
しかし車を運転できない方々はバスを利用するしかありません。

で見かけることが多くなったのが以下の光景。

e38390e382b9e5819c3

買い物帰りなのでしょう、リュックを背負って道路縁石に腰掛けてバスを待つ人。
縁石に腰掛ければ、リュックは道路にはみ出してしまいます。
狭い国道120号を縁石ギリギリに走る大型トラックに引っかけられたら…

あのバス停脇にベンチを置いたらどうだろう?
バスは多くても1時間に2本、一日の乗客数は片手にも満たないでしょうが、
交通弱者の方々のお役にたてるはずです。

ホームセンターに行くと、8000円も出せば結構立派なベンチが入手できます。
歩道脇の土地はショッピングセンターの職員駐車場ですので、事務方に相談して
置かせてもらえば良いでしょう。バス会社にも断った方が良いのかな。
大きな荷物を抱え、ベンチでバスを待つ光景。うん、何か良いことが出来そうです。
目立たない場所に「スマイル歯科クリニック寄贈」なんてシール貼っちゃおうかな…

と、ここまでは妄想のお花畑が広がっていたのですが、
ベンチが置いてある似たようなバス停がないことに気付きました。
屋根がある立派なバス停ではなく、バス停の丸看板+ベンチの組み合わせです。

これは何か規則があるのでは、と思いググッてみると、
「道路法第32条に基づく占用許可」が必要のようです。いわく、
ベンチ設置後も幅員が2m以上確保できる歩道であり、原則として固定式と
するなど容易に移動することができないものとし、管理は路線バス事業者等
的確な管理能力を有すると認められるもの。

これはハードルが高いと言うか、無理です。
ベンチを駐車場の端に置けたとしても、フェンスがあり歩道にはみ出てしまいます。
歩道はせいぜい幅1m程度、固定式となると基礎工事から必要ですね。

簡単に動くベンチをポンと置いて、歩行者や自転車がつまづいて転んだら…
ひとりよがりの善意がトラブルを呼ぶ怪しい雲行きです。

歩道にはみ出るのがだめなら、折りたたみのパイプ椅子なんかどうだろう?
「使用後はたたんで下さい」みたいな張り紙つけて…
ダメですね。風で歩道に倒れて自転車が乗り上げて転倒。十分あり得ます。

と言う訳でボツとなりました。もっと本業に励みます。

53

53歳になりました。
亡くなった父親の年を越し、どんな思いで世を去ったのかと改めて思います。

唐突ですが、53と言えば素数です。
素数とは「1と自分自身以外に正の約数を持たない自然数」と定義されるそうです。
「年齢が素数であることに何の意味があるのか?」と聞かれても、
「いや、別に…」としか答えられませんが、何年かに一度巡ってくる特別な年、
と勝手に解釈しています。

53に11を(いずれも素数です)足すと64。
横山秀夫の小説「64(ロクヨン)」がNHKでドラマ化されました。
早速Amazonでポチリ。読んでから観る派なんです。

娘の家出、未解決の誘拐事件、警察内部の対立、
導入部は何だか良くわからないまま進みます。
(このモヤモヤの原因は、2回読んだら気付きました)

それでもゴリゴリと音を立てて削り合うようなセリフのやり取りは、
さすがの迫力。納得の横山秀夫ワールドです。
上巻を読み終えると即座に下巻をポチリ。
後半は、怒涛の展開・感嘆の収束で、ため息が出た読後感でした。

この小説をどうやってドラマ化するのだろう?できるのか?と
思いながらドラマ第1話を観ました。(必ず録画してから観ます)
原作を読んでいる私でも、うーん…つかみにくい。
初見の人達はついて来られないのではないかと心配してしまいます。

「これは!」と思い、また原作を読み直すと、
見逃していた描写や、作者の意図する伏線に気付いたりしました。

そしてまたドラマも観直し…これは原作はもちろんのこと、
ドラマも出色の出来ではないでしょうか?
まだ第3話までしか観ていないんですけど。

横山秀夫氏は、群馬県の上毛新聞社に12年勤務した後、作家に転身しました。
「64」も含む、一連の「D県警シリーズ」の舞台は架空の県・都市ですが、
北関東、特に群馬県の雰囲気が色濃く描写されています。
ドラマのロケ地も主に群馬県だったそうで、遠くに映る山並みや
住宅街の一角など、既視感のある背景があちこちにありました。
群馬県民としては、本筋とは別の楽しみの一つです。

先週で放送は終了しましたが、再放送は間違いなくあるでしょうから、
是非録画をして観ることをおすすめします。
「観る」も「読む」も両方でも、お好きにどうぞ。

横山秀夫・64好きとしては、http://hon.bunshun.jp/sp/64も楽しめました。

春の名胡桃城祉。お気に入りの場所です。

mdsc05892