スマイル歯科ブログ

アーカイブ: 2010年 February

献血

先日、久々に献血をしてきました。

大学に籍を置いていた頃は近くに献血ルームがあり、毎月のように通っていました。
寝ころんでいるだけで人の役に少しは立ちますし、健康状態のチェックにもなります。
その他にも骨髄バンク登録、臓器提供意思カードの記入など、ボランティアと言うには
あまりにも消極的ですが、何かの役に立てれば、と思っていました。

ところが数年前から私の血液は「献血お断り」に分類されてしまったのです。

世界中を混乱させたBSE(牛海綿状脳症いわゆる狂牛病)問題が発生し、
ヒトに発症するクロイツフェルト・ヤコブ病との関連性が強く指摘され、
1980年から1996年の間に英仏両国に1日以上滞在した人の献血を中止する
暫定処置が2005年に取られたのです。

1994年に妻と二人で、当時イギリスに長期出張していた従兄の家にお邪魔しました。
1週間程度でしたが、従兄の家族全員で温かく迎えてもらえて、
ウィンザー城、大英博物館、「マイフェアレディ」のコベントガーデン、
「オペラ座の怪人」観劇、など実に思い出深い滞在でした。
当然、ローストビーフやら焼肉やら、ロンドンで肉をたくさん食べました。

食肉とヤコブ病発症との因果関係ははっきりしないものの、
1989年にイギリスに1か月滞在した日本人男性のヤコブ病発症・死亡例が
2005年に明らかになったため、先の暫定処置が決定したようです。

先日、新聞を見ていた長男が「お父さん、献血できるようになったよ」
と教えてくれました。
「1日以上滞在」の中止条件が「1か月以上滞在」に緩和されたのです。
子供達に「献血ができなくなった理由」を数年前に話した記憶はありますが、
目ざとく広告記事を見つけ、内容を把握した長男には少し感心しました。
ハイ、親バカです。

さて、段ボール箱の片隅に埋もれていた献血手帳を探し出し、
少し緊張しつつ、高崎の献血ルームを訪れました。

献血手帳は磁気カードに変わり、問診票の記入はタッチパネルが導入され、
ちょっとした浦島太郎状態です。

通常60分程度かかる成分献血を以前なら50分以下で終了していたのですが、
明らかに緊張していた私は60分以上かかってしまい、職員の方々の昼休みを
大きく削る結果となってしまいました。ご迷惑をおかけしました。

暫定処置が緩和された根拠はわかりません。もしかすると私の血液は、
「リスクあり」として廃棄とはいかないまでも、例えば研究用として使われ、
通常の輸血には回らないのかも知れませんね。

献血手帳がカードに変わりました。
68回目は平成15年。丸7年の空白がありました。

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