東京でインプラントの講習会に参加してきました。
月末の土日を使った計6日間のコースです。
私がインプラントを始めて10年になります。
症例数は少しずつ増えているものの、新しいコンセプトの治療法を
導入しないと、患者さんの希望に応えられないと感じていました。
講師の先生は「講習会のたびに私のパワーを皆さんに吸い取られてしまうんですよ」
とおっしゃっていましたが、還暦過ぎとは思えないパワフルな講演で、
お話を聴いているだけで、私の身体が焦げてしまうかのような熱気に圧倒されました。
「(インプラントの)患者さんが増えないのは、先生方の熱意が足りないからです」
「こうやって講演を聴いたのに、臨床に生かさないのは真剣味がないからです」
もう耳の痛いフレーズが次々と飛び出してきます。
懇親会などで、私と同じように講習会に参加した他の先生方と話をしても、
勉強不足のまま漫然と過ごしてきた自分の日々に後悔しきりです。
もうね、彼我の差をものすごく感じてしまうんですよ。
「俺には無理かも…今まで通り小さくやってる方が…」
一歩も踏み出していないのに、もう思考停止。お話になりません。
6日間の講習の最後に講師の先生は、こうおっしゃいました。
「講習会は今日で終わりですが、皆さんにとっては明日からが始まりです。
長い道のりだと思いますが、近道はありません。真剣に取り組むしかないんです。」
家に帰って風呂に入ると緊張が緩んでしまい、長男に弱音を吐いてしまいました。
仕事の悩みを小学生相手に愚痴る親もどうかと思いますが、
さすが長男ですね。「お父さん、もっと自分を信じなきゃだめだよ!」
今年はもう終わりですが、来年は一歩一歩確実に前に進んで、
もう少し高い所からインプラントに取り組みます。良いお年を。
いわゆる「修了証」です。
名前の入った、ただの紙切れか、
実を結ぶタネになるのか…楽しみです。